3年ぶりの新刊が出ます

3年ぶりの新刊が出ます。タイトルは「奥東京人に会いに行く」、晶文社より10月11日発売。ご協力いただいたみなさま、本当にありがとうございました!

ざっくり説明してしまえば、テーマは「東京の周縁に息づく風習や暮らしについて、さまざまな証言や資料をもとに迫るノンフィクション」といったところでしょうか。出版社のジャンル分けによるとノンフィクション・民俗学になるようですが、自分では現代の民話を紡ぐような感覚で書いていました

東京の「周縁」に住む人々は足元の土地とどのような関係を結び、東京オリンピックを前にして急激に都心の風景が変わりつつある現在もどのような結びつきを保っているのか。取材のなかで「その土地で生きること、暮らすこと」という極めて普遍的な問題について考える機会も多く、その意味では東日本大震災以降に浮かび上がってきた自分のなかの問題意識と繋がる内容でもあると思います。

装画はフランセやKENZOの製品パッケージやLIGHT IN THE ATTICの日本産フォーク・コンピ『木ですら涙を流すのです』のジャケなどを手がけてきたイラストレイター、北澤平祐さんによるもの。写真撮影は大石慶子です。

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奥東京人に会いに行く
大石  
四六判並製
264 
定価:本体1700円+税 

https://www.shobunsha.co.jp/?p=5504

今まで語られてこなかったアナザーサイド・オブ・トーキョー!
えっ、ここが東京? 高層ビルが立ち並ぶ姿だけが「TOKYO」ではない。 政治・経済の中心地である都心を尻目に、自然と共に生き、昔ながらの暮らしを淡々と続ける周縁部の住人たち。 そんな奥東京人たちのポートレイトから、東京の知られざる一面を描き出したディープ体験記。

1 東京の山――杣保の地に息づくもの
高度経済成長期に消えた「七ツ石の博打」(奥多摩町留浦)/ 東京のマチュピチュ、峰集落の暮らし(奥多摩町峰谷地区)/ 奥多摩の民話と三匹獅子舞(奥多摩町氷川・境)

東京の川――水と信仰の地
東京イーストサイドに棲む蛇神の伝説(葛飾区高砂) / 水神を祀る「渡し場の水神講」(江戸川区東小松川) / 浅草神社の神紋に描かれた三つの網が意味するもの(江戸川区東葛西)

東京の海――現代に生きる海の民
いのちを賛美する漁師町の歌(大田区羽田)/ 生と死の境界線上で踊る「佃島の盆踊」(中央区佃)

東京の島――最果ての地に生きるということ
新島に生きる神唄集団「ヤカミ衆」(伊豆諸島・新島村) / 絶海の孤島・青ヶ島の「還住」(伊豆諸島・青ヶ島村)