東京郊外の奇跡ーー久米川FOGGY

僕が参加しているTOKYO SABROSOというDJクルーがあります。
このクルーが軸足を置いているのは、ラテンやアフロなどのトロピカル・ミュージック。これまで奇数月第三金曜日、久米川のFOGGYというイカれたDJバーでその名も「TOKYO SABROSO」というパーティーを定期開催してきたのですが、年内でFOGGYでの開催は最後。今後は都心で不定期開催していくことになりました。もちろん都心に移ってもTOKYO SABROSOの「出身地」がFOGGYであることは今後も変わらないのですが、思い入れも強いハコであるため、すでに何ともいえぬ寂しさが込み上げています。

僕がFOGGYで初めてDJをやらせていただいたのは2009年の9月。そのときのことは以前自分のブログでも書いたのですが(http://hazimahalo.exblog.jp/11838847)、当時かなりのカルチャーショックがあったことを今も鮮明に覚えています。住宅街のド真ん中にFOGGYのようなイカれたハコが存在していること。そこに集う人々が濃い顔ぶればかりだったこと。そして何よりも僕が惹きつけられたのは、オーナーである岸さんの人柄でした。
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僕よりも10歳ほど年上の岸さんは埼玉県川越市の出身(ちなみに、奇遇にも僕も川越育ち)。80年代前半にはロンドンに長期滞在し、当時のアンダーグラウンドなクラブ/ライヴ・シーンを体験してきたという方です。あとで分かったことではあるのですが、FOGGYに充満するルードで自由な雰囲気は岸さんが80年代にロンドンで体験してきたものでもあったんですね。ありふれた日常をどのように活き活きとしたものにするか。退屈な人生をどうやってサヴァイヴしていくか。岸さんはロンドンのクラブ・シーンでギャズ・メイオールとその仲間たちから学んできたものを久米川〜八坂という東京郊外のありふれた風景のなかで表現しようとしてきたわけで、岸さんもかなりイカれた人であることは間違いありません。そんなFOGGYと岸さんに魅せられた僕と仲間たちは、その岸さんも巻き込んで2012年より「TOKYO SABROSO」というパーティーを始めました。
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これまでに出演しきたバンド/DJの顔ぶれは豪華そのもの。
そして何よりも素晴らしいお客さまに恵まれたパーティーだったなあ、とつくづく思います。SOUL BONANZAがプレイするアフロ・ファンクに大騒ぎし、YOSUKEくんのカリンボやHIROくんのサルサに熱狂し、岸さんのプレイするブーガルーやMAMIYAくんのニーナ・シモンに反応し……「TOKYO SABROSO」はFOGGYなくしては実現しなかったパーティーだと本当に思います。

そんな思い出深い「TOKYO SABROSO」@FOGGYも残すところ、あと2回です。
都心からはかなりアクセスの悪いところであることは重々承知していますが(笑)、後悔はさせません。ぜひ遊びにきてください。そして、「東京郊外の奇跡」とも言われたFOGGYの空間を体験しにきてください!

9/19(金) @久米川FOGGY (http://foggydmb.com/)
22:00~5:00
¥1.500/1D

GUEST DJ:
山名昇 (BLUE BEAT BOP!)
DJ 吉沢Dynamite.jp
DADDY U (RUMBABOX)
DJ ERI (diskunion)

TOKYO SABROSO DJs:
SOUL BONANZA SOUNDSYSTEM
大石始
岸邦夫 (FOGGY)
YOSUKE (BAOBAB)
A Boy Named Hiro (RESPONSE)
MAMIYA

Support DJ:RYOTA(FRANTIC BROWN BEAT)

FOOD:RED ELEPHANT CAFE